医療接遇を意識した接し方のポイント

看護師は多くの患者と接する仕事です。接遇やマナーが大切になりますが、患者はお客様とは違うので接客業で用いられている接遇とは異なる医療接遇が必要となります。医療接遇で基本となるのは挨拶です。一般的にはお辞儀の角度や姿勢などの作法が大切にされますが、医療接遇の場合では、相手にどのような印象を与えるかを意識する必要があります。看護師は患者に挨拶する際には、威圧感や不安を与えないようになるべく自然で柔らかく接することがポイントです。身だしなみに関しても同様で、ただ清潔感を保つだけでなく、リスクを管理し安心感を与える身だしなみを意識することが求められます。

医療接遇は敬語を使って丁寧に接するものではなく、患者の目線に立っておもてなしの心を持って行動で示すものです。例えば、診察室などのカーテンの開閉は、看護師にとっては何気ない動作ですが、患者にとってはプライベートに関わる場面です。閉める時には外から見えないように注意し、開ける時には声をかけてからにします。言われたことをするだけの受け身の姿勢ではなく、患者が何を不安に思っているのか、何をして欲しいのかを判断して能動的に行動していけることが重要です。また、患者が言いたいことを十分に言えていないことを意識するのも大切です。患者に目を合わせていないと、患者が遠慮しがちになってしまうので、しっかり相手の目を見て接するようにしましょう。何でも聞いてくださいなどと、質問を促すような声かけも忘れないように。日ごろの動作から常に意識し、看護師に必要なマナーを習得していきましょう。